Cotes D’Azur のバカンスを終えた我々は、パリへの帰り道でブルゴーニュに泊まるのである。言わずとしれたワインの聖地、そして今回はムルソーのChateauに泊まるのです。ムルソーはブルゴーニュの南に位置し大変良い白ワインで有名な地域ですね。
少々マニアックな話になりますが、ブルゴーニュ地域は葡萄のグレードを①ブルゴーニュ地域、②村名ワイン、③1級畑(Premier Cru)、④特級畑(Grand Cru)とグレードを分けているんですね。つまり、「作り手 X 葡萄のグレード 」でワインの価値が決まるという事です。ボルドーは作り手のみで価値が決まるのでその違いがありますね。その中でムルソーという村は②村名に値します。ムルソー村はブルゴーニュ地域でも3本の指に入る名醸地でありながら、特級畑がないのです。なぜか?
その昔、原産地統制法が制定された当時(Grand CruとかPremier Cruとか決めだしたとき)Grand Cru認定には高い税金が掛けられたらしい。それを嫌がって拒否したんだって。本当かどうだか怪しいけど、うーん商売人の匂いがしますね。
結果、Grand Cruを名乗れないから、価格に反映できなかったけど、アメリカ人に人気が出て一気に盛り返したという話です。
ちなみに、ブルゴーニュ南部の白ワインは、ムルソー、ピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェ、そしてサントーバンというのが特徴的な村ですね。
ムルソーは、果実味そして綺麗な酸が上手に調和しているという感じかな。今回いっぱい飲んだんだけどね、好みが分かれるかもしれないね。エレガントではあるけれどパンチやミネラル感が強い訳ではない。飲んだのがまだ若かったからかなぁ。時間が経って熟成すれば違う表情があるかもしれない。
ピュリニー・モンラッシェは大好きな村の一つ。ムルソーの持つ華やかさを持ちながらミネラルを強く感じるんだよね。色で言うとシルバーと青色のイメージかなぁ。秋頃の山のヒューっていう寒さも感じるイメージ。これをもう少し、深い青色と冬に向かうのがサントーバンってイメージなんだ。(訳がわからないよね。笑)
一方、シャサーニュ・モンラッシェはふくよかさがあるのです。ピュリニー・モンラッシェが寒色だとしたらこっちは暖色かな。暖かい包容力、ふくよかさが華やかさの上に感じるのです。ここら辺は個人の自由だからね、自分なりに比較してみると面白いかなぁって思います。
ATAさんはね、「これ美味しい」「これ高いでしょう」って軸でこれもとても良い。そしてほぼ当たるんだよねぇ、恐ろしい、、ある意味天才ですな。
さて、今回宿泊したのはChateau Hotel La Cueilletteです。ワイン好きにはぜひお勧めしたいホテルですね。室内はリノベーションされてとても綺麗だし、何と言ってもムルソーのワイナリーを見ながら食べるDinnerは最高でしょう。
そして、ムルソー村を旅するのです。アポをとっておけば良かったなぁと後悔しつつ、、。
実はコロナ の影響でワイン需要は凄く伸びているのです。特にこの4月からワインの注文は世界中からあるようで、訪問したかったワイナリーの倉庫はほとんど空っぽなんですね。在庫ないのにお客さん受け入れてもねぇ。優良年の201年、2019年の在庫はほぼなし。最高のの2020年はこれから出てくる。2021年は期待できない。となれば、2020年は早く買わなきゃなくなるよという事だね。
まぁ、灼熱の中、ATAとRAVIは付き合ってくれるのでした。
今回訪問したところをリストしておこう。
GUY ROULOT
極上のムルソーと言われる名醸造家。シルキーという言葉が使われるよね。飛び込みでは絶対無理だと思っていたんだけど、家を覗いてみたら、おばあちゃんと目があった訳。目があったので手を振ったら何か用?って感じで家の人に声を掛けてくれた。中からGUY ROULOTが出てきて、「もしかして?」と期待したら、「ゴメン、試飲はやっていないんだ」って。それでも嫌な感じはひとつもなく、何という人格者!。いつか飲んでみようと思うのです。
COMTES LAFON
ここは入れないよね。見るだけ。コントラフォン、ムルソーの偉大な造りでであり、世界で10傑に入るという白ワインの作り手。入れても買えない。。。
彼が自分のワインが高くなりすぎたって、マコンで作り出したワイン。これを狙うのである。畑は石垣に囲まれて大変厳かな雰囲気だった訳です。
Philippe BOUZFREAU
ここはホテルでのDinnerを食べながらみる絶景の葡萄畑。何とかホテルにお願いしてね。アポをとってもらえた。これも良かったね。この畑は忘れないねぇ。
Fabien COCHE
ここはホテルから徒歩5分。白ワインの神様コシュ・デュリと血縁関係のあるドメーヌで、毎年評価がうなぎ登りに上がっているとの情報。ここは何としても行きたい!って飛び込んだんだよね。マダムが対応してくれて、「在庫ないんだよねぇゴメンね。。。」残念。2020年ができたら絶対買おうと思ったワインです。
そういえば、ホテルの庭で散歩中、RAVIのネームタグがない事に気づくATAさん。「どうしよう、、」って散策して1分、あっという間に見つけるATAさんでした。嗅覚犬なみ?